忘却の城…

大切なもの。
大切な記憶。
自分は決して忘れることはない。
そう思っていた。
けれども。
何もない日々が繰返す。
そんな中でできていく、何気ない記憶。
それが積み重なっていくうちに。
いつの間にか、埋没していた。
そのことに気付くこともなく。
ただあるものは、譲れない何か。
それを持っていた記憶だけ。
何が譲れなかったのか。
何を忘れないと思っていたのか。
そんなことすらも思い出せない。
そして、いつしか思い出せないことすらも。
忘れ去られていく。
まるで、扉をひとつ開けるごとに。
ひとつずつ記憶が消え去っていく。
忘却の城に迷い込んだように。
大切なものが零れ落ちていく。
その寂しさだけが残り。
自分が何故泣いているのか。
それも思い出せない。
何も分からず、ただ扉を開けていく。
忘れ去られていく記憶たちに気付かないまま。
とめたいと思っていても。
どうにもならないまま。
ただ扉を開けていく。
それが哀しいことと知りながら。
消えていくものに泣きながら。
いつか終わりが来ることを願って。



ここ最近は私が携わっている仕事が終わりつつあるのか。
新人ができる仕事がどんどんなくなってきました。
そして、どんどん帰る時間が早くなりつつあります。
時々、昼ごろに仕事がなくなります。(笑