2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

たがために道を行く…

ある日、町を歩いていて。 神学者に会った。 彼は言った。 この世のすべては運命である。 運命とは神が決めたものだ。 でも、自分はそれを認めない。 それを認めれば。 自分が自分でなくなってしまうから。 今を生きて、今の考えを持っている。 自分で見つけ…

気付くこと…

人は得てしてよく心を隠す。 自分の本当に感じていること。 自分がだめだと思っていること。 本当の自分の気持ち。 それをすべて隠してしまう。 けれど、どんなに隠したつもりでも。 少しずつ、出てきてしまう。 分かり辛いかもしれない。 けれども、確かに…

スコシダケ…

もし、世界に少しだけ自分に余裕があって。 少しだけ、人を思うことができて。 少しだけ、そのやさしさを発揮できたら。 きっと、誰かが救われて。 その人が別の誰かを救おうとするのだろう。 ほんの少しの余裕と、やさしさで。 きっと、見える世界は生まれ…

いつもそばにあるもの…

気がつけば、いつもそばにあった。 それがあるのが当たり前で。 それがない事は想像できず。 いつの間にかそれが溶け込んでいた。 いつからだろう。 それがあるのが当たり前になったのは。 ずいぶん前のような気がするし。 ごく最近のことのような気もする。…

いつもと同じ…

朝起きて、顔を洗う。 鏡を見てみると、自分が映っている。 そこには、いつもと同じ自分がいる。 何も変わらないはずの日常。 何も変わらないはずの自分。 どこか違和感を感じつつも、一日が始まる。 いつもと同じ行動をして、一日を過ごす。 顔を合わせるの…

やっとここまで…

自分で決めた道を自分で歩き始めて。 永い時間が経った。 気の遠くなるような時間が。 始めのころから、少しずつ成長し。 大きくなってここにいる。 まだ、本当の目標には届いていないけれど。 本当の場所はまだ先にあるけれど。 今、自分はひとつの節目にい…

譲れないもの…

自分で強く願ったことがある。 そのために強くなりたいと思った。 目の前に立ちはだかる壁を背に。 惨めに逃げ出すことがないように。 それに立ち向かう度に襲い来る。 絶大な恐怖から逃げないために。 そのためにも、力が欲しかった。 そして、必死になって…

隠されたもの…

人と人をつなげるもの。 絆と呼ばれるもの。 決して眼には見えないけれど。 確かにそこにあって。 確かにそれを感じる。 絆は人を深く結びつけて。 そこに信頼を生む。 絶対の信頼。 自分の考えが相手に伝わり。 相手の考えが伝わる。 だから、その意図を理…

忘れた存在…

今も昔も変わらない自分。 永い間、昔の自分を積み重ねて。 今の自分という存在がいる。 自分という歴史を自分は生きている。 その中に感じた喜怒哀楽は、今も生きていて。 時々、過去を振り返り。 懐かしく思ったりもする。 けれども、昔の自分が何を思って…

移ろい行くもの…

最初は使命と決意に満ちた顔をして。 自分で決めた道を自分で歩く。 期待に満ちた心を共に。 その眼で見る世界は新鮮で。 何もかもが輝いていた。 けれども、いつまでも終わりが見えないたび。 いつしか、変化がなくなっていき。 最初に感じた輝きがあせた。…

支える力…

人は独りでは生きてはいけない。 誰かを頼り。 その人に支えてもらって。 初めて自分の力を出すことができる。 独りで、その力を出そうとしても。 どれだけ地面を踏みしめても。 絶対に、身体は地面から離れていく。 そして、あまりにも強力な力に翻弄されて…

平行線…

大切なものを守ると決めた。 そして、そのために力を手に入れて。 大切なものを傷つける存在から守ってきた。 けれども、ふと気がついた。 自分は、大切なものを守っているつもりで。 反対に、傷つけていたことに。 自分が退けた存在のなかに。 大切なものが…

追うものと追われるもの…

自分は憧れた。 それまでの自分の世界を壊して。 忽然と現れたあの人に。 誰よりも、必死になっていたあの人に。 憧れて、自分もそうありたいと思った。 あの人を目標として。 あの人を追いかけるようにして。 走り始めた。 自分に足りないものを見つけ出し…

オワリナキモノ…

人は力を求める。 その力は人を欲望に染めて。 貪欲にあらゆるものを求めさせる。 巨万の富を築いて。 世界にその名を轟かせて、名声を手にいれ。 全てを操る権力で支配する。 そんな力に憧れた人々は。 欲望の固まりとなる。 そして、それらを手に入れたら…

空回り…

哀しいことがあった。 きっと誰にも分かることのない哀しさ。 その哀しさは、自分の心に穴をあけ。 自分からどんどん力を奪い取る。 きっと今の自分はひどいことになっている。 けれども、誰かを心配させるわけにはいかない。 自分のことだから。 自分で片を…

ミエルモノ…

空を見上げる人がいる。 自分も釣られて見上げてみる。 しかし、見えるのは蒼い空と雲だけ。 他には何も見えない。 ふと、その人を見てみる。 その人は食い入るように何かを見つめている。 何が見えているのだろう。 自分には見えないのだろうか。 その人が…

きっと大丈夫…

人に怒られる。 人に嫌われる。 人と喧嘩する。 自分にとって嫌なことがたくさんある。 今までたくさん経験してきたこと。 そして、これからも経験するであろうこと。 本当は辛い。 苦しくて、すぐにでも逃げ出したい。 人目をはばからずに大声で泣きたい。 …

風が吹く…

さわさわと風が吹く。 その風に乗り、舞い上がるものがある。 枯れた木の葉も、綿毛も、鳥も。 風はいろいろなものを運んでいく。 運ばれるものは。 ゆらゆらゆれて、ふわふわと浮かぶ。 心地よさそうに。 人は風に乗ることはできない。 けれど、風を感じる…

また明日…

日が沈み、夜が来る。 一日が終わり、闇が世界を支配する。 今日であった人たち。 彼らと過ごした時間が、記憶へと変わり。 また新しい出会いと記憶に胸を膨らませる。 もう一度会いたい。 もう一度、一緒にいたい。 だから、約束をする。 また明日。 簡単な…

初めまして…

自分を全く知らない誰か。 その人と出会い、共に歩いていく。 いつか来る別れのときまで。 きっとそばにいる人。 だから、その人に言う。 初めまして。 そこから始まる新しい世界。 それまでの自分に新しく加わるもの。 そして、自分がその人に加えるもの。 …

視ること…

目の前にあるもの。 それはいったいどれほどの嘘を重ねたものだろう。 どれほどの疑いがあるのだろう。 ただ目の前にあるもの。 それが真実だとは限らない。 そのものの中に隠されたもの。 それを真実と呼ぶ。 それを視るのは難しい。 目の前にある与えられ…

先をいくもの…

道を歩いている。 この先には何があるか分からない。 何に出会うのか分からない。 期待が膨らむ。 恐怖が襲う。 未知のものに、足がすくむ。 ここで止まっている暇はない。 自分が目指すものはもっと先にあるのだから。 だから、歩いていく。 不可視の未来の…

別のもの…

朝が来て。 いつもと同じ一日が始まる。 代わり映えのない日常。 同じことの繰り返し。 そして、何事もなく一日が終わり。 また、同じ朝が来る。 いつもと同じ視点で。 いつもと同じものを観る。 違うものを観ることはできないから。 いつもと違う視点で観て…

どうしたいか…

力を手に入れた。 その力でなすべきこと。 自分にできることがわからない。 だから、迷ってしまう。 躊躇ってしまう。 力を振るうことに。 誰かを傷つけることに。 どうすればいいのだろう。 力を使えば誰かが傷つく。 使わなくても、傷つく。 迷い、悩み、…

自分にできること…

目の前で誰かが助けを求めている。 その人を助ける力を自分は持っている。 あなたはどんな行動をとるだろうか。 その人を助ける。 自分にはそれだけの力がある。 困っている人に、手を差し伸べる。 そうするだろうか。 けれど、もしそうすることで。 あなた…

前へ進むこと…

自分が歩いている道の先で。 見たこともないような黒い雲が立ち込めている。 そして、先に広がる果てしない道。 どうしても足がすくんでしまう。 今すぐここから逃げ出したい。 目の前の光景から目を背け。 来た道を引き返したい。 このままでは、進むことが…

たくされたもの…

自分がこの世界に生まれてきて。 長いようで短い時間が経った。 その中で、たくさんの人と出会い。 たくさんのことを知った。 そして、同時に彼らから託されたもの。 彼らの夢や望み。 それを少しずつ受け取った。 彼らが自分に望んだこと。 それは、なんだ…

オナジソラ…

空を見上げる。 そこに見えるのは、夜空を飾る星。 蒼銀に輝く月。 着き明かりは、夜を照らし。 人を導く。 星は、その壮大さで。 人を魅了する。 遠い遠い世界から。 遠い遠い距離を駆け抜けた光が。 今ここで見えている。 その光が発せられたとき。 この世…

ずっと先のこと…

先のことは誰にも分からない。 考えることはできる。 ある程度の予測もつく。 けれども、実際に何が起こるのかはわからない。 今の自分が歩いている道が。 どこにつながっているのかも。 この先に、何が待っていて。 どんな分かれ道があるのか。 それは、そ…