響き渡る鐘…

眼に入るのは闇ばかり。
吹き付けてくる風は凍えるほど冷たく。
容赦なく、自分の希望を奪っていく。
右も左も分からない。
そんな中で、絶望しかけていた。
自分がどこにいるのかも分からず。
どこに進めばいいのかもわからない。
きっと、このまま終わってしまうだろう。
このまま終われば、楽になるだろう。
終わりが、甘美に自分を誘っていた。
そんな、全てに絶望する中で。
小さく、けれども確かに。
それは聞こえてきた。
まるで、自分を導くように。
そこにあると存在を誇示するように。
それは、美しく、気高く響く鐘の音。
音が聞こえるほうからは、光が差込み。
荒れた心を洗い流して。
癒しを齎した。
そして、自分はそこに向った。
まとわり付く闇を跳ね除け。
凍える風を無視して。
そして、たどり着いた。
そこは、小さいけれど、暖かく。
希望があった。
そして、そこには自分を導いた鐘があった。
それを鳴らしたのは、旅人。
自分のように、迷い、絶望に身を染めた人を導くために。
そこにたどり着いた旅人が鳴らすという、大きな鐘。
その役割を自分は引き受けた。
だから、この鐘を鳴らそう。
迷っている旅人に向けて。
ここに光があると。
ここに希望があると。
それを知らせるための、福音の鐘を鳴らそう。



ここ最近はずっと定時ダッシュをしています。(笑
本当に暇で仕方ないですからね。
おかげで、帰りに本屋によく寄っています。
そして、お金がどんどんなくなっていく。(泣