振るえ振るえ…

ある日、ある時の出会いを切欠に。
自分はどんどんと変わっていった。
それまでは、後ろ向きで。
自分に自信が持てなくて、自分が嫌いで。
自分の不幸に酔いしれていた。
自分は悲劇の主人公なのだと。
でも、あの日。
あの時、あの場所で、出会った。
きっと、そのときから自分は変わっていった。
硬い繭を作って、中に閉じこもっていた幼虫。
その蛹を外から叩いて。
壊そうとして、自分を連れ出そうとしてくれた。
自分は、外にいけるのだ。
自分は、もう一度光を見ることができるのだ。
そう教えてくれた。
だから、自分も中から蛹を破ろうとした。
そして、ようやく外に出ることができた。
そのときに、眼に飛び込んできたのは光。
そして、自分に教えてくれた人。
その人は、笑っていた。
とても綺麗な笑顔で、迎えてくれた。
それを見たとき、自分は震えた。
心が、魂が震えた。
そして、今の自分がいる。
あの時とは、全く違って。
少しだけ強くなれて。
少しだけやさしくなれた。
変わった自分。
でも、変わらないものもある。
あのときに、眼に飛び込んできた光景。
それを思い出すたびに。
いつでも、魂が、心が震える。
そして、道を歩くことができる。
だから、心よ、魂よ。
振るえ振るえ、ゆらゆらと振るえ。



自分が変わっていくと実感できるのはとても嬉しいことですね。(笑
時に、今回のタイトルですが、この言葉は元は神道祝詞の一説です。
本来は、魂鎮めの儀に用いられるもので、荒ぶる神(荒御魂)を鎮める作用があるそうです。
使い方が間違っているのは気にしないでください。(汗
久しぶりに、無駄知識を披露してしまいました。