留まる歩み…

今まで、がむしゃらになっていた。
自分が選んだ道の中で。
その最終地点を目指して。
長い時間をかけて。
膨大な労力を払って。
傷ついて、悲しんで、憎んで。
泣いて、笑って、安らいで。
いろんなことを経験しながら。
いろんなものを失い、手に入れながら。
ずっとずっと歩いてきた。
そして、ようやく終わりが見えた。
手を伸ばせば、触れられるだろう。
残す距離はあと一歩なのだから。
そして、踏み出そうとした。
長い旅に終止符を打つために。
自分が追い求めていたもののために。
でも、できなかった。
最後の一歩を踏み出すことができない。
怖かったから。
もし、最後の一歩を間違えれば。
もし、最後の一歩を踏み外せば。
自分はどうなってしまうのだろう。
そして、最後の一歩を踏み出せば。
これまでの旅も終わってしまう。
本当にこれで良いのか。
もしかしたら、何かの間違いじゃないのか。
一歩を踏み出した途端に、地面が崩れ。
二度と手が届かないのではないか。
そんな蟻もしない幻想に駆られ。
踏み出すことができない。
そして、ふと見てみると、終わりが遠くにある気がした。。
とても、届かない距離にある気がした。
いったい自分はいつまでここにとまっていればいいのだろう。
いつになったら、この恐怖を超えられるのだろう。
そして、いつまでも踏み出せないままに、時間が過ぎ去った。



届かないと思っていたものがいつの間にか手の届く範囲にあると、人は恐怖するといいます。
それはさておき、今夜から明日未明にかけて雪が降るそうです。
ですが、現在(22:30)に降っているのは雨。
雪が降れば、電車が止まってしまうので、少しほっとしています。(笑