約束…

初めは驚いた。
最早自分には手に入らないと思っていたものが。
突然、目の前に下りてきた。
それは、契約を求めた。
自分がそれを手に入れたと知られない代わりに。
自分にそれを与えよう。
限られた時間だけ。
そんな契約。
そして、自分は受け入れた。
契約通り、それを隠しながら。
演技をして人をごまかし。
それを手に入れた喜びに浸っていた。
けれども、契約を結んだ相手は騙していた。
自分に甘い誘惑で契約し。
一度の幸せに浸らせた後。
悲しみと、痛みと苦しみに叩き落す。
そんな罠を張っていた。
それに気付くことなく。
自分は浮かれていた。
けれども、日が暮れて。
辺りが闇に包まれ。
一日だけの契約が切れるころ。
自分は知った。
この幸せは、本当は別の誰かのもの。
だから、それを終わりにしなければいけない。
この一日はとても楽しかった。
次に眼が覚めれば、きっと覚えていないだろう。
でも、自分ではない誰かと約束した。
その人が覚えていると。
だから、その人に記憶を預け。
自分は眠りに付く。
長い長い眠り。
この一日の幸せを奪ってしまった人に謝りながら。



何かを手に入れるためには相応の代価が必要です。
自分の幸せの代価は何でしょうね。
さて、気が付けば2月も間もなく終わりますね。
この一月はずっと気分が落ち込んだままでした。(汗
普段、あまり占いなどを気にしない私でも、大殺界という言葉が頭をよぎったくらいです。
明日はいいことあるかなぁ。(笑