2007-01-01から1年間の記事一覧

手が届く光…

今の道を歩き始めたころ。 終わりは遠い遠いものだと思った。 遥か先に揺らめく光。 そこに手が届くのはいつのことだろう。 そう思っていた。 それから、少しずつ歩き始めた。 ゆっくりと、前へ。 幾ら歩いても中々進めない。 そんな時にいらいらしていた。 …

たがために道を行く…

ある日、町を歩いていて。 神学者に会った。 彼は言った。 この世のすべては運命である。 運命とは神が決めたものだ。 でも、自分はそれを認めない。 それを認めれば。 自分が自分でなくなってしまうから。 今を生きて、今の考えを持っている。 自分で見つけ…

気付くこと…

人は得てしてよく心を隠す。 自分の本当に感じていること。 自分がだめだと思っていること。 本当の自分の気持ち。 それをすべて隠してしまう。 けれど、どんなに隠したつもりでも。 少しずつ、出てきてしまう。 分かり辛いかもしれない。 けれども、確かに…

スコシダケ…

もし、世界に少しだけ自分に余裕があって。 少しだけ、人を思うことができて。 少しだけ、そのやさしさを発揮できたら。 きっと、誰かが救われて。 その人が別の誰かを救おうとするのだろう。 ほんの少しの余裕と、やさしさで。 きっと、見える世界は生まれ…

いつもそばにあるもの…

気がつけば、いつもそばにあった。 それがあるのが当たり前で。 それがない事は想像できず。 いつの間にかそれが溶け込んでいた。 いつからだろう。 それがあるのが当たり前になったのは。 ずいぶん前のような気がするし。 ごく最近のことのような気もする。…

いつもと同じ…

朝起きて、顔を洗う。 鏡を見てみると、自分が映っている。 そこには、いつもと同じ自分がいる。 何も変わらないはずの日常。 何も変わらないはずの自分。 どこか違和感を感じつつも、一日が始まる。 いつもと同じ行動をして、一日を過ごす。 顔を合わせるの…

やっとここまで…

自分で決めた道を自分で歩き始めて。 永い時間が経った。 気の遠くなるような時間が。 始めのころから、少しずつ成長し。 大きくなってここにいる。 まだ、本当の目標には届いていないけれど。 本当の場所はまだ先にあるけれど。 今、自分はひとつの節目にい…

譲れないもの…

自分で強く願ったことがある。 そのために強くなりたいと思った。 目の前に立ちはだかる壁を背に。 惨めに逃げ出すことがないように。 それに立ち向かう度に襲い来る。 絶大な恐怖から逃げないために。 そのためにも、力が欲しかった。 そして、必死になって…

隠されたもの…

人と人をつなげるもの。 絆と呼ばれるもの。 決して眼には見えないけれど。 確かにそこにあって。 確かにそれを感じる。 絆は人を深く結びつけて。 そこに信頼を生む。 絶対の信頼。 自分の考えが相手に伝わり。 相手の考えが伝わる。 だから、その意図を理…

忘れた存在…

今も昔も変わらない自分。 永い間、昔の自分を積み重ねて。 今の自分という存在がいる。 自分という歴史を自分は生きている。 その中に感じた喜怒哀楽は、今も生きていて。 時々、過去を振り返り。 懐かしく思ったりもする。 けれども、昔の自分が何を思って…

移ろい行くもの…

最初は使命と決意に満ちた顔をして。 自分で決めた道を自分で歩く。 期待に満ちた心を共に。 その眼で見る世界は新鮮で。 何もかもが輝いていた。 けれども、いつまでも終わりが見えないたび。 いつしか、変化がなくなっていき。 最初に感じた輝きがあせた。…

支える力…

人は独りでは生きてはいけない。 誰かを頼り。 その人に支えてもらって。 初めて自分の力を出すことができる。 独りで、その力を出そうとしても。 どれだけ地面を踏みしめても。 絶対に、身体は地面から離れていく。 そして、あまりにも強力な力に翻弄されて…

平行線…

大切なものを守ると決めた。 そして、そのために力を手に入れて。 大切なものを傷つける存在から守ってきた。 けれども、ふと気がついた。 自分は、大切なものを守っているつもりで。 反対に、傷つけていたことに。 自分が退けた存在のなかに。 大切なものが…

追うものと追われるもの…

自分は憧れた。 それまでの自分の世界を壊して。 忽然と現れたあの人に。 誰よりも、必死になっていたあの人に。 憧れて、自分もそうありたいと思った。 あの人を目標として。 あの人を追いかけるようにして。 走り始めた。 自分に足りないものを見つけ出し…

オワリナキモノ…

人は力を求める。 その力は人を欲望に染めて。 貪欲にあらゆるものを求めさせる。 巨万の富を築いて。 世界にその名を轟かせて、名声を手にいれ。 全てを操る権力で支配する。 そんな力に憧れた人々は。 欲望の固まりとなる。 そして、それらを手に入れたら…

空回り…

哀しいことがあった。 きっと誰にも分かることのない哀しさ。 その哀しさは、自分の心に穴をあけ。 自分からどんどん力を奪い取る。 きっと今の自分はひどいことになっている。 けれども、誰かを心配させるわけにはいかない。 自分のことだから。 自分で片を…

ミエルモノ…

空を見上げる人がいる。 自分も釣られて見上げてみる。 しかし、見えるのは蒼い空と雲だけ。 他には何も見えない。 ふと、その人を見てみる。 その人は食い入るように何かを見つめている。 何が見えているのだろう。 自分には見えないのだろうか。 その人が…

きっと大丈夫…

人に怒られる。 人に嫌われる。 人と喧嘩する。 自分にとって嫌なことがたくさんある。 今までたくさん経験してきたこと。 そして、これからも経験するであろうこと。 本当は辛い。 苦しくて、すぐにでも逃げ出したい。 人目をはばからずに大声で泣きたい。 …

風が吹く…

さわさわと風が吹く。 その風に乗り、舞い上がるものがある。 枯れた木の葉も、綿毛も、鳥も。 風はいろいろなものを運んでいく。 運ばれるものは。 ゆらゆらゆれて、ふわふわと浮かぶ。 心地よさそうに。 人は風に乗ることはできない。 けれど、風を感じる…

また明日…

日が沈み、夜が来る。 一日が終わり、闇が世界を支配する。 今日であった人たち。 彼らと過ごした時間が、記憶へと変わり。 また新しい出会いと記憶に胸を膨らませる。 もう一度会いたい。 もう一度、一緒にいたい。 だから、約束をする。 また明日。 簡単な…

初めまして…

自分を全く知らない誰か。 その人と出会い、共に歩いていく。 いつか来る別れのときまで。 きっとそばにいる人。 だから、その人に言う。 初めまして。 そこから始まる新しい世界。 それまでの自分に新しく加わるもの。 そして、自分がその人に加えるもの。 …

視ること…

目の前にあるもの。 それはいったいどれほどの嘘を重ねたものだろう。 どれほどの疑いがあるのだろう。 ただ目の前にあるもの。 それが真実だとは限らない。 そのものの中に隠されたもの。 それを真実と呼ぶ。 それを視るのは難しい。 目の前にある与えられ…

先をいくもの…

道を歩いている。 この先には何があるか分からない。 何に出会うのか分からない。 期待が膨らむ。 恐怖が襲う。 未知のものに、足がすくむ。 ここで止まっている暇はない。 自分が目指すものはもっと先にあるのだから。 だから、歩いていく。 不可視の未来の…

別のもの…

朝が来て。 いつもと同じ一日が始まる。 代わり映えのない日常。 同じことの繰り返し。 そして、何事もなく一日が終わり。 また、同じ朝が来る。 いつもと同じ視点で。 いつもと同じものを観る。 違うものを観ることはできないから。 いつもと違う視点で観て…

どうしたいか…

力を手に入れた。 その力でなすべきこと。 自分にできることがわからない。 だから、迷ってしまう。 躊躇ってしまう。 力を振るうことに。 誰かを傷つけることに。 どうすればいいのだろう。 力を使えば誰かが傷つく。 使わなくても、傷つく。 迷い、悩み、…

自分にできること…

目の前で誰かが助けを求めている。 その人を助ける力を自分は持っている。 あなたはどんな行動をとるだろうか。 その人を助ける。 自分にはそれだけの力がある。 困っている人に、手を差し伸べる。 そうするだろうか。 けれど、もしそうすることで。 あなた…

前へ進むこと…

自分が歩いている道の先で。 見たこともないような黒い雲が立ち込めている。 そして、先に広がる果てしない道。 どうしても足がすくんでしまう。 今すぐここから逃げ出したい。 目の前の光景から目を背け。 来た道を引き返したい。 このままでは、進むことが…

たくされたもの…

自分がこの世界に生まれてきて。 長いようで短い時間が経った。 その中で、たくさんの人と出会い。 たくさんのことを知った。 そして、同時に彼らから託されたもの。 彼らの夢や望み。 それを少しずつ受け取った。 彼らが自分に望んだこと。 それは、なんだ…

オナジソラ…

空を見上げる。 そこに見えるのは、夜空を飾る星。 蒼銀に輝く月。 着き明かりは、夜を照らし。 人を導く。 星は、その壮大さで。 人を魅了する。 遠い遠い世界から。 遠い遠い距離を駆け抜けた光が。 今ここで見えている。 その光が発せられたとき。 この世…

ずっと先のこと…

先のことは誰にも分からない。 考えることはできる。 ある程度の予測もつく。 けれども、実際に何が起こるのかはわからない。 今の自分が歩いている道が。 どこにつながっているのかも。 この先に、何が待っていて。 どんな分かれ道があるのか。 それは、そ…